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訪問診療でのお薬

2022.11.12

訪問診療でのお薬

訪問診療を利用される方は「定期的な受診が必要にも関わらず通院が難しい方」です。訪問診療で処方された薬も、ご家族らが薬を取りに行かない限り薬を受け取りに行くのも難しい。そこで、今回は患者様の介護状況、ご病状に合わせた薬の受取り方や、薬をお住まいまで届けてくれる訪問薬局を検討した方が良いケースなど薬に関するお話をします。

(目次)

  1. 楓の風での処方箋の扱いと薬局について
  2. 訪問薬局の利点と利用をお勧めするケース
  3. 訪問薬局の訪問エリア
  4. 訪問薬局の利用料、利用回数

1.楓の風での処方箋の扱いと薬局について

楓の風では病院やクリニックと同じように、お薬が必要な患者様には処方箋を発行しています。この処方箋で、ご都合の良い薬局をご利用いただけます。ただこの処方箋は基本的にご家族が手にすることはありません。どこの薬局をご利用になるかを予めご本人やご家族に決めていただき、楓の風が直接ご指定の薬局とやりとりしています。

2.訪問薬局の利点と利用をお勧めするケース

訪問薬局は処方箋を元に薬剤師がお住まいまで薬を届けてくれるサービスです。楓の風では訪問薬局を利用する利点は大きく3つあると考えています。

1、介護の負担軽減
2、24時間365日体制で夜間休日も緊急対応が可能
3、整った設備と薬の豊富なラインナップ

訪問薬局をご利用になると、ご自宅まで24時間365日体制で緊急対応してくれます。ですから、ご家族の介護負担軽減はもちろん、一人暮らしの患者様にとってはより多くの医療者の目が行き届きやすい環境を作ることにもつながります。

楓の風から訪問薬局のご利用をお勧めするケースもあります。医療用麻薬を持続点滴で投与する場合、無菌調剤室や薬剤や輸液を投与するためのポンプが必要になります。こうした設備や一般的ではない物品を常にそろえているのは訪問薬局となります。医療用麻薬の持続点滴による緩和ケアが必要な患者様は突発的な痛みなどに備えた方が安心であり、24時間365日体制の訪問薬局は非常に頼りになります。

3.訪問薬局の訪問エリア

訪問診療と同様に、訪問薬局から患家まで16㎞と決まっています。患者様のご自宅から16㎞圏内に訪問薬局がない場合には16㎞以上でも利用できる特例があります。

4.訪問薬局の利用料、利用回数

訪問薬局の利用料については、介護認定されている場合は介護保険を優先的に利用し、介護保険が認定されていない場合は医療保険での対応になります。薬代の他に、利用料として自己負担割合が1割の方は介護保険で約520円~/回、医療保険で650円~/回です(2022年9月時点。今後、調剤報酬改定により変更の可能性あり)。患者様のお住まいが施設等で、同一建物に訪問薬剤師が何人もの患者様を訪ねる場合は1回の利用単価が下がります。

訪問薬局の利用回数は基本的には月に4回までですが、末期がんの方や中心静脈栄養が必要な方は週2回、月8回までとサポートが手厚くなっています。

通院の時とは異なり、薬の受取り方が選択できるようになっている訪問診療。状況に応じて、訪問薬局をご利用いただければと思います。楓の風では、6割の患者様ががんのため、訪問薬局の協力が欠かせません。訪問医と訪問薬剤師が密接に連絡を取り合って、患者様の家での療養生活を支えています。

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