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在宅輸血の現状

2022.06.04

在宅輸血の現状

どんなに輸血を必要としても在宅医療での輸血は週に1度が限界です。また、自宅療養ならではの輸血の条件があります。病院の方が環境は整っているものの、在宅輸血の需要は一定数あります。

(目次)

  1. 在宅輸血が1週間に1度までの理由
    1. 限りある資源
    2. 外部機関による検査
  2. 在宅輸血ができる条件
  3. それでも在宅輸血を利用する価値

1、在宅輸血が1週間に1度までの理由

在宅輸血が週に1回しかできない理由は2つあります。

1-1、限りある資源

1つ目は血液製剤が貴重だということです。交通事故で、病気で、緊急時に輸血が必要な時には病院が対応してくれるため、私たちは、血液製剤はすぐに手に入れられるような錯覚があります。けれども、善意による献血で賄われている輸血。医療が発達しながらも血液に関しては、人工的に生み出すことも、長期保存することもできません。限りある資源なのです。また、在宅医療は救急医療機関ではないため、病院のように血液製剤をストックすることはできません。使用する分だけを提供いただくことになっています。

1-2、外部機関による検査

2つ目の理由は、患者様の血液検査や輸血用の血液製剤とのマッチングは、次の1~3の通り外部の検査機関に頼っているからです。

以上の工程を経て、ようやく患者さまに届けられます。このような事情から、医師が予め患者様の輸血が必要になるタイミングを逆算して輸血の準備をしています。在宅での輸血は緊急性に応じるものではなく、症状緩和のための定期的な輸血に対応した治療なのです。

  1.  患者様から採血後、輸血が必要か外部の検査機関に検査を依頼する。結果は翌日~sama2日後。
  2.  日本赤十字社に血液製剤を注文する。納品は半日。
  3.  血液製剤と患者様の血液のマッチングを外注する。結果は翌日~2日後。

病院では①備蓄血がある、②血液検査は院内に集約しているといった点から、緊急性が高い治療も特殊な血液疾患の治療も叶います。


2、在宅輸血ができる条件

輸血は移植です。そのため、在宅輸血ができる条件が2つあります。1つ目は一度でも輸血をしたことがある方。重篤な副作用が起きたときに在宅では対応ができないためです。2つ目は在宅輸血後、2時間付き添える方がいること。これも万一に備えるためです。

3、それでも在宅輸血を利用する価値

在宅輸血を希望される方にはこうした病院医療と在宅医療の特色を理解いただいた上で選択いただいています。諸条件がある中で在宅輸血を選択される方は家での療養生活に価値を見出されている方々です。コロナ感染を気にしなくてよい、子供やペットと一緒に過ごしたい、通院できる病状ではない、家で自分らしく過ごしたいなど理由は様々です。こうした想いやご事情をくみながら、治療もできるのが在宅輸血のメリットです。